はじめに
最近、「今の働き方をこのまま続けて良いのか?」と考えるエンジニア・IT職の方が増えています。
働き方の選択肢としてフリーランス(個人事業・業務委託)が当たり前になりつつある一方で、
一歩踏み出せない方の多くが、こんな不安を抱えています。
- フリーランスって本当に稼げるの?
- 契約を切られたらどうなる?生活は大丈夫?
- 社会保険・税金・確定申告はどうするの?
- そもそも何から準備すればいいのか分からない。
この記事では、「正社員 → フリーランス」を現実的に検討している方向けに、
最初に押さえておきたい7つのポイントを体系的に整理しました。
読み終わるころには、「自分は独立すべきか」「今はまだタイミングではないか」を判断するための
考え方の軸が手に入るはずです。
1. フリーランスという働き方のリアル
まずは、正社員とフリーランスの違いをシンプルに比較してみましょう。
| 項目 | 正社員 | フリーランス |
|---|---|---|
| 収入 | 毎月ほぼ固定(年収レンジが決まっている) | 案件単価 × 稼働月数で変動する |
| 安定性 | 高い(会社都合のリスクはある) | 契約更新状況・案件数に左右される |
| 働き方の自由度 | 勤務地・時間・プロジェクトは会社次第 | 案件・働き方を自分で選べる余地が大きい |
| キャリアの方向性 | 社内ポジション・評価制度に依存 | 市場ニーズと自分の意思で決める |
| 責任の範囲 | 会社の一員としての責任 | 契約・成果・税務も含めて自己責任 |
IT業界に限って言えば、「フリーランス=不安定で危険」というイメージは薄れつつあります。
案件数が多いこと、リモート案件が増えていること、エージェントによるサポートが整ってきたこともあり、
正社員とフリーランスの間を行き来するキャリアも一般的になってきました。
2. どれくらい稼げる?収入モデル
フリーランスエンジニアの収入の中心は、月額固定の準委任契約(いわゆるSES案件)です。
スキルセットや担当フェーズによって単価は変わりますが、おおよそのイメージは次の通りです。
| スキル領域 | 月単価の目安 |
|---|---|
| Web / モバイルアプリ開発 | 60〜120万円 |
| AWS / インフラ / セキュリティ | 80〜150万円 |
| PM / PMO / 上流工程 | 100〜180万円 |
例えば、月80万円の案件で12ヶ月しっかり稼働した場合、年間売上は960万円になります。
ここから経費や税金を差し引く必要はありますが、正社員時代の年収と比べて
手取りベースで大きく上がるケースも少なくありません。
もちろん「単価がすべて」ではありませんが、
・スキル
・コミュニケーション
・案件選び
の3つを丁寧に積み上げていけば、
年収600〜900万円帯がボリュームゾーン、
トップ層では1000万円超も現実的です。
3. メリットとデメリットを整理する
メリット
- 収入アップの余地が大きい(実力が単価に直結しやすい)
- 案件や働き方を自分で選びやすい(リモート・稼働率など)
- スキルが実務で磨かれる(色々な現場・技術スタックに触れられる)
- 人間関係のストレスをコントロールしやすい(合わなければ契約終了という選択肢)
デメリット
- 案件が途切れるリスクがゼロではない
- 社会保険・税金・年金などを自分で管理する必要がある
- 有給休暇・賞与・退職金などの制度がない
- 長期的なキャリア設計(老後含む)を自分で考える必要がある
ここで大事なのは、「リスクはあるが、準備次第でかなり小さくできる」という視点です。
なんとなくのイメージだけで怖がるのではなく、具体的にどんなリスクがあり、どう対策できるのかを知ることが重要になります。
4. フリーランスに向いている人の特徴
「自分はフリーランスに向いているのか?」は、多くの方が最初に気にするポイントです。
ただし、これは才能の問題ではなく、考え方や行動スタイルの問題です。
向いている傾向
- 自分で学び、動くことに抵抗がない
- 一定レベルの技術力・実務経験がある
- コミュニケーションが苦手ではない
- ベンダーや顧客との折衝経験がある(あればかなり有利)
注意が必要な傾向
- 常に「会社が決めてくれる」前提で動いている
- 学習よりも安定を最優先したい
- 知らない環境に飛び込むのが極端に苦手
もしここで「微妙だな…」と感じても、
いきなり退職せず、副業や短期案件から試すことでリスクを大きく下げることができます。
次の章で触れる「安全な始め方」と組み合わせて検討してみてください。
5. よくある失敗パターンと回避策
独立後に後悔する人の多くは、準備不足か情報不足のどちらかです。
代表的な失敗パターンと、その避け方を整理しておきます。
| よくある失敗 | 回避するポイント |
|---|---|
| 勢いで退職し、案件の目処がない | 先に案件の当てを2〜3つ確保してから退職する |
| 税金・社会保険の仕組みを理解しないまま独立 | 最低限の税知識を学ぶ/税理士に早めに相談する |
| エージェント任せで単価交渉を全くしない | 相場感を自分でも把握し、条件面の希望を明確に伝える |
| 1社からの案件に依存しすぎる | 複数のエージェント・顧客ルートを作り、選択肢を増やす |
6. 正社員から独立するためのステップ
正社員からフリーランスへ移行する流れを、ざっくり5ステップで整理すると次のようになります。
-
Step1:自分の市場価値と相場を知る
スキルセット・経験年数・得意領域を棚卸しし、
どのくらいの単価帯で案件がありそうかを確認します。
エージェントに登録してヒアリングするのも有効です。 -
Step2:案件ルートを確保する
エージェント経由・直接クライアント・元同僚経由など、
複数のルートから案件を提案してもらえる状態を作りましょう。 -
Step3:退職のタイミングを決める
案件の開始時期と、現職の引き継ぎスケジュールを合わせて調整します。
有給消化や賞与タイミングなども考慮して計画するのがおすすめです。 -
Step4:保険・税金・年金を整理する
国民健康保険/任意継続/組合健保などの選択肢を比較し、
年金や将来の備え(iDeCo・小規模企業共済など)も検討しておきましょう。 -
Step5:契約スタート&最初の3ヶ月に集中する
最初の3ヶ月は、実績づくりと信頼構築のフェーズです。
評判が良ければ、その後の紹介や次案件にもつながっていきます。
7. 安全に始めるための“お試し”ルート
「興味はあるけれど、いきなり会社を辞めるのは怖い」という方には、次のような始め方がおすすめです。
- 副業として小さな案件から受けてみる
- 短期〜半年程度の案件で“お試し独立”をしてみる
- 信頼できるエージェントと一緒に案件を選ぶ
特に、初めてのフリーランスの場合は、
「案件紹介+契約条件の確認+トラブル時の相談窓口」があるだけでも安心感が大きく違います。
一人で全てを背負う必要はありません。
まとめ:フリーランスは特別な人だけの働き方ではない
フリーランスは、一部の天才エンジニアだけの選択肢ではありません。
適切な情報と準備があれば、誰でも現実的に目指せるキャリアのひとつです。
大事なのは、「なんとなく不安だからやめておく」ではなく、
情報を集めた上で、自分なりの結論を出すことです。
もし今、少しでも「将来のために動き出したい」と感じているなら、
その一歩目は、自分の状況と選択肢を整理することから始まります。
💬まずはお気軽にご相談ください
「まだ決めていない」「情報収集中です」という状態の方でも大歓迎です。
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